弊社は、近年健康食品として注目が集まる海藻「あかもく」を麺に練りこみ、長年の麺づくりの研究によりベストの配合に到達しました。
「あかもく」のぬめり成分により、よりなめらかな舌触りと、愛知県産小麦「きぬあかり」によるもっちりとした食感の融合に成功。
あかもくきしめんとして商品化しました。
ほんのりと磯の香がするあかもくきしめんを是非ご賞味ください。
● 機能性食品として注目される海藻
近年、ミネラルや食物繊維、ポリフェノール等を豊富に含む点から、健康食品として注目が集まり、学術機関等での研究対象とされております。
その結果、高血圧抑制と血糖上昇予防、抗腫瘍作用、コレステロール低下に効果のあるフコイダンや、骨粗しょう症予防に役立つビタミンKが豊富に含まれていることが分かりました。
光合成によって植物に含まれる色素や苦みのもととなる成分、紫外線から守るために蓄えています。その数は約4,000種類。活性酸素や悪玉コレステロールの活動を抑制する働きがあり、身体の免疫力を高める栄養素として注目されています。
わかめやこんぶ、もずく等にも「ぬめり成分」として含まれる多糖体で食物繊維の一種。成人病予防やアレルギー改善、抗ガン作用等があり、健康食品などに加工され、注目が集まっています。
人間の体に必要とされる無機質の総称です。骨や歯を構成するカルシウムやマグネシウム、貧血予防に有効な鉄分などがその類。体内に存在する量はわずかながら、重要な働きをする栄養素です。
血液の正常な凝固作用を促すビタミン。カルシウムが骨から溶け出すのを抑制する効果もあり、骨や歯茎を強くするほか、骨粗しょう症の予防に効果があるとされています。
国内で生産される小麦はうどん・きしめん用が中心ですが、国内で生産するうどん・きしめんには製めんに適したオーストラリアの小麦銘柄「ASW」などが多く使われ、うどん・きしめん用の国産小麦の自給率は60%程度に止まっています。
このような状況の中、地元で作られた小麦の粉“地粉”に注目が集まっており、全国各地で“地粉”を使用したうどんを作る動きが広がっています。
愛知県農業総合試験場は、これまでの小麦の欠点を克服し、収量性が高く、高品質な小麦を目指して平成12年から品種改良に取り組んできました。
こうして生まれた愛知県の栽培環境に適しおいしいめんができる新品種、それが「きぬあかり」です。
「きしめん」「味噌煮込みうどん」など、独自のめん文化を持つ愛知県。愛知の食文化を愛知の食材です。「きぬあかり」は、そんな想いに応える、待望の新品種です。
「きぬあかり」は3つの特性により、「おいしくて、きれいな」めんを生み出すことができます。
しっかりしためん生地を作るためには、小麦粉に含まれるタンパク質の一つ、「グルテン」の質が重要です。
「きぬあかり」は、質のよい生地を作る「グルテン」を生み出す「グルテニン遺伝子」を4種も有しています。
これにより、しっかりとしたコシのある食感のめんを作ることができます。
めんの食感を左右するでんぷんには「アミロース」と「アミロペクチン」の2種類がありますが、「アミロース」が適度に低いと、もちもちとした食感となります。
「きぬあかり」は日本めんに適した「やや低アミロース品種」です。このため、その小麦粉からは、つるつるでもっちりした食感のめんを作ることができます。
めんの色をくすませる「灰分」が低く、明るく、優しいクリーム色の小麦粉ができるので、きれいな色のめんを作ることができます。
このような特性により、製粉協会が実施する「国内産小麦新品種の品質評価」において、「きぬあかり」は、製めん試験を行った小麦新品種の中で、2年連続、堂々の1位となりました。
現在、「きぬあかり」は、海部地域、西三河地域、豊田地域を中心に栽培されており、その製めんに適した高い能力を十分発揮させるため、肥料試験などが実施されています。
また、徹底した排水対策や適期防除の実施により、実需者のニーズに応える高品質かつ安定的な生産に取り組んでいます。
一般社団法人農山漁村文化協会が発行する「地域資源活用 食品加工総覧」へ、「あかもくきしめん」に関する記事が掲載されました。
● ルーラル電子図書館でも地域資源活用 食品加工総覧の概要が見られます。